The Swinging Guitar of Tal Farlow
こんにちは...
痛風はようやく小康状態でここ2日、外回りをしました。やはり足に問題があるとエスカレーターを探したり電車の空席に座ろうとしたりします。しかも痛風とかが理由だとあまり同情されません。贅沢しやがって... と会う人には思われている気もして... 捻挫したとか嘘言おうとしても不思議に罪悪感を感じて言えなかったり(嘘をつけない性格です)... それにしても痛風だけでこれだけ人間後ろ向きになるのだと感じたここ何日間です。
今日は内勤の仕事。気乗りしない仕事は早く片付けレコードを聞いて一休みであります。ご紹介は先日の購入したものでなく実は一昨日の帰り中央線を御茶ノ水で下車、なぜかディスクユニオンのjazz TOKYOに痛む足を向けていました。我ながら常道を外れた行動に出たものです。
久しぶりなのでやはり行かないと... そんな悪魔の声に素直に頷いてしまいました。
さてさてTal Farlow、タル・ファロー。壮絶なテクニックを持った、パット・マルティーノなどにも多大な影響を与えた伝説のジャズギタリストであります。 このアルバム、ポリドールが製作し当時2300円で販売されていたようです。Aランクで音質良しです。ジャケットもきれいな状態で日本語のライナーノーツは1969年に書かれた油井正一さんの物です。
曲目は
SIDE 1
1. Taking A Chance on Love
2. Yardbird Suite
3. You Stepped Out of A Dream
4. They Can't Take That Away from Me
SIDE 2
1. Like Someone in Love
2. Metor
3. I Love You
構成は昔はパーソネルと言われていますがタル・ファーローとピアノにエディ・コスタ、ベースにヴィニー・パークとちょと変わって編成であります。ピアノがユニークなパーカッシブなスタイルで好き嫌いの分かれるところですがタル・ファーローのギターのスタイルと相似した絶妙なインタープレイを聞かせてくれます。
タル・ファーロウ、キャリアの中で10年のブランクがあったそうで彼の神業に脱帽したジム・ホールやバーニー・ケッセルが熱心に復帰を促すためにニュージャージーの彼の元を何度も訪れたそうです。ちなみにこの期間は本業のペンキ屋さんに戻っていたみたいです。
このアルバムは1957年発表の彼が隠遁する以前の数少ないアルバムの一枚です。
この動画は復帰後のトミー・フラナガンとレッド・ミッチェルとのトリオ編成の演奏です。これ何気にすごいメンバーであります。タル・ファーローのギター17インチのフルアコだと思われますが彼のセーターのカラーがまたでかいのと手が相当大きいと言われていたのでサイズ感が全くわからなくなります。またその指板を動き回る手がオクトパスハンドとも言われていたそうです。
Tal Farlow - Fascinating Rhythm
これだけの神業を持つ彼もレコーディングされた音源が少ないのとやはり10年のブランクがあった為なのか他の同年代のメジャーなギタリストに比べて影が薄いです。ウエス・モンゴメリーと並ぶジャズギターの巨人にであることに間違いはないと...
個人的にはちょとジェフ・ベック的な立ち入りにくいタイプかと感じたり... やはりもうちょっと情緒を感じるギタリストが好きであります。すべてのアルバムを聞いたわけではないので分かりませんが... このアルバムに関してはもっと聞き込んでいくと違った印象がわくかもしれません。結構車の中で聞き流してみたい気もします。
それでは...