レコードをめぐる冒険 (johnny smith)
こんにちはYamataiです。
今週はちょっと早めの夏休みで1泊旅行に出かけました。
近場の箱根ですが無性にギターの音を聴きたくなりました。
便利なもので出先でもApple Musicではこれといった一曲を選べるのが良いですが天才的な若手ジャズギタリスト、Julian Lage(ジュリアン・ラージ)やBill Friesel(ビル・フリーゼル)を聞いていましたが、家に戻ると無性にJonny Smithが聴きたくなりました。何ででしょうか?
取り出したのがタイトルもjohnny smith。これは1967年のアルバムでVerbレコードに移籍した第一弾のアルバムです。ジャッケットにあるギターは彼のシグネチャーモデルでギブソンが製作しものだそうです。レコードは今年春くらいに御茶ノ水のDisk UnionでAランクのものを運よく見つけ購入しました。
曲目は...
SIDE A
1. Memories of You
2. Manha De Carnical (Morning of The Carnical)
3. Here's that Rainy Day
4. Spring Can Really Han You Up The Most
SIDE B
1. The Shadow of Your Smile
2. Michelle
3. My Favorite Things
4. Golded Earings
5. On A Clear Day
6. The Girl From Ipanema
お気づきかと思いますがビートルズの有名な楽曲、Yesterday、Michaelle、あとはイパネマの娘、Here's That Raindy Dayなどメジャーなジャズスタンダード曲となんとも抜け目のない選曲であります。名曲を名ギタリスト、Johnny Smithが美しく奏でピアノのハンク・ジョーンズとの相性もかなり良い感じであります。
実は購入後はあまり聞いていませんでした。こじんまりとまとめられた有名な曲を演奏しているだなぁーと...... なんか退屈な気がしてしまったのが理由です。Johnny Smithですが基本的に原曲に忠実であまり冗長的なソロなどはキャリアのうちでも数少なく、このアルバムでは全11曲のうち9曲は3分以内であります。
ライナーノーツを読むと彼がインプロヴィゼイションよりオリジナル曲を大切にし作者の意図のアレンジに徹していたようです。それが彼の美学でもあり磨き抜いた音楽描写を目指していたギタリストであったようです。
50~60年代に活躍しながらがで70年代のジャズギターブームの時代には作品を発表すらしなかったようです。音楽は彼の人生でありながらも音楽産業には一線を引きコントロールされることを許さなかったのが理由とも言えますが本当の意味でギターの神様なのかもしれません。
決してインプロヴィゼイションとかすごいと思う反面、ちょっと聞いてて疲れる時も正直あります。おそらく疲れている時だったり... やはり聞き手の集中力も要求するんですかね...
多分旅行帰りの疲れに無意識にJonny Smithのスタイルのちょっと美しい音色のギターを聴きたくなったのかもしれません。
彼のテクニックはジョージ・ベンソンやパット・マルティーノなど後世のギタリストに随分影響を与えたましたがその凄さを前面に押し出さない奥ゆかしさがちょっと職人的でここにきて私にもわかるようになった気がします(テクニックでなく音楽的な良さという意味です)。
彼のレコード、集めてみたくなりましたがこのアルバム以外はそれほど見かけないような気がしています。となるとCDでも良いので欲しい... いやApple Musicで我慢するか思案しどころです。