レコードをめぐる冒険(BIG BLUES/Art Farmer and Jim Hall)
今日はYamataiです。
レコードの時代はジャケ買いなどとよく言われていましたが... それはつまり、レコードジャケットに魅せられ内容を問わず買ってしまう行為だと理解しておりますが... 個人的ジャケ買い、あまりしたことはない気がします(子供の小遣いでは無理だったので...)。今度、改めて思い出してみますが...
おそらくはそういったケース大抵、美しい景色、情景、女性、イラスト... まぁ目を引いて最悪、内容が気に入らなくても飾っておけば良いかと... 思って買うケースのよくあるようですが。
さてジャケ買い、安い中古レコードであれば結構、大胆になれるものです。しかし、このアルバムは文句無しに即、"ジャケ買い"しました。私もついにそんな行為に至るようになったのです。さてアルバムはジム・ホールとアート・ファーマーの共演ものです。
この2大巨匠を知らなければ何とも不思議な感じがすると思います。ただのおじさん2人にしか見えないといわれればそうですが... このおじさん達が凄いのだと!!!
見開きの写真はこちら...
ファンには堪らない2ショットであります。
そして裏側では楽器を手にした姿が...
キリッとした表情がまた堪りません。
普通はジャケ買いするタイプのレコードでないでしょうが両人のファンである私には外せないジャケ写真であります。
さてさてジャケットの話ばかりでは失礼ですね。タイトルは"Big Blues"、B面(ライナーノートでは第2面となっています)の1曲目であります。しかしライナーノーツではタイトルは"亡き王女のためのパヴァーヌ”(Pavene For A Dead Prince) とされています。これはB面の2曲目なんですが... 発売元のキングレコードに確認したいところですが...
ライナーノーツは有名なJazz評論家、由井正一さんによるものですがいつも通り面白いのです。例えば、この2人が日本来日中、常に別行動だったとか(ファーマーがジム・ホールの日本での人気に嫉妬した?)面白いネタ炸裂です。アート・ファーマーの世渡りベタであるとか当時のジャズ界の相当の事情通の方ならではのお話であります。由井さんのラジオ番組があったらしいのですが Jim Hallがゲストで出演した回など是非とも聞いてみたいものです。
内容的には由井さんの解説にある通り通りジム・ホールの渋いプレイがアート・ファーマーを引き立て、ヴァイブのマイク・メイニエリの味わい深いプレイが印象的です。ドラムはスティーブ・ガット、ベースのマイク・ムーアは... ベースラインが印象的で思わず聞き入ってしまいます。
アート・ファーマーはこのアルバムでは全てフリューゲルホーンを演奏していますが、癒されます。彼のトランペットの人ですがキャリアの中盤あたりからフリューゲンルホーンを積極的に使うのですがマイルズがエレキ的な方向に向かったのとは対照的でもあります。
アート・ファーマーのアルバム、もっと揃えたくレコード屋さんに行くたびにチェックしていますが... ライフワークになりそうです。