Spring is Here - おすすめJazz Standard
こんにちはYamataiです。
今週のおすすめJazz Standard はSpring is Here. リチャード・ロジャーズとローレンツ・ハーツの名コンビによる1938年につくられた曲がオリジナルです。
Jazzのスタンダードとしても長く親しまれマイルス・デイヴィス、ジョン・コルトレーン、ビル・エヴァンス、ケニー・ドーハム、ケニー・バロン、エラ・フィッツジェラルド、バーニー・ケッセル、カーリー・サイモン等に多くのアーティストにカバーされています。 この曲、どこか物憂げな旋律を刻み、"春が来たのに心躍らないのはなぜだろう?"ワルツに心躍らないのなぜだろう?”と春とは対照的に孤独で寂しい気持ちを綴っている歌詞となっています。
- ビル・エヴァンス, スコット・ラファロ & ポール・モティアン
春らしく暖かくなっても心はどこか冬を引きずっている初春にふさわしい曲だと思います。まずはこちらビル・エヴァンス、ポートレート・イン・ジャズに収められています。最高傑作と押す人が多いのも頷ける完成度でトリオとて彼が目指していたものを極めた作品だと思います。
- エラ・フィッツジェラルド & BUDDY BREGMAN
この曲、女性ヴォーカルでなければと考えればエラ先生を避けて通れません。この曲のニュアンスと若干?合わないと思いますがやはり重鎮、オーケストラをバックにしっとりと歌い上げます。
- ボビー・ハッチャーソン
最近ハマっているのがビブラフォンのボビー・ハッチャーソンのSpring Is Here。ビブラフォンの音がjazzにハマるとは意外ですがこれが良い感じです。鬼才ヴァイブ奏者として数々の名作を残しましたが昨年の夏に75歳、亡くなられました。
- ニーナ・シモン
個性的といえばニーナ・シモン。安易に批評しがたいジャズの枠に収まらないすごい人です。原曲のニュアンスを完全に汲み取って歌い上げていると敢えて感想を漏らさせていただきます。
- ジョン・コルトレーン
ある意味、誰もが知るジャズ界の巨星、40歳で早世しますがストイックまでに自分のスタイルを追求。Standard Coltraneという1958年のキャリアの初期に録音されたジャズスタンダードを集めたアルバムです(と言っても4曲しか入っていません)。このアルバム、レコードで欲しいのです。
結論:
今回はSpring Is Hereというスタンダードの名曲をキーに数々の名演を知りました。この曲、実は個人的に毎年春先に感じる世の中の浮かれ具合に少し辟易してしまう私に刺さる名曲であると確信しました。なんとなく騒がしい世の中を遠目に孤独を感じてしまう人に是非お勧めしたい楽曲であります。