レコードをめぐる冒険

ジャズを中心とした中古レコード購入記録

man with the guitar/Herb Ellis

こんにちはYamataiです。

先週購入したオスカー・ピーターソンのアルバムの中でのハーブ・エリスのプレイがあまりにも印象的だったので積読ならぬ積レコになりつつあったお正月に購入したハーブ・エリスのレコードをここ数日聞き込んでいます。なんとなくピンとこない楽曲群だと感じていたのがちょっと夕方にだらっとリクライニングチェアに座りながらスマホをぶん投げ薄暗い部屋で聞いているとなんとなくアルバム全編にフィーチャーされているオルガンの音色とハーブ・エリスのオーソドックスでありながらもブルージーな音色にだんだんハマってきました。名門レーベル、"ドット・レコード"から65年にリリースされた彼の最高傑作だと称する人がいるくらいのアルバムだったようで全くもって失礼してしまいました。盤質はAで価格は私の予算内では割と高めでジャケットはきれいな状態、しかも帯付き(そこはあまりこだわりはありませんが)。

では曲の紹介です:

SIDE-A
1.Empty Rooms
2.Swingin' On A Shoestring
3.A M Blues

SIDE-B
1.Tennessee Waltz
2.Herbin'
3.Besame Mucho

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オスカー・ピターソン楽団にはちょっとやそっとのギタリストでは雇われない不文律があるそうでバーニー・ケッセル、ジョー・パスなんかも在籍していました。

 

繰り返しになりますがこのアルバムの魅力はハーブ・エリスのブルージーなニュアンスのフレージング(この時代のジャズギタリストには珍しくチョーキングを多用)とオルガンのアーシー(土臭い)音色が聞き込んでいくうちに体に染み込みます。テネシー・ワルツやべサメ・ムーチョと有名な曲も含まれハーブ・エリス入門版でありながら彼のスタイルが凝縮された最高傑作といっても良いかもしれません。

 

このアルバムの制作される以前の61年にピーターソンのグループを脱退しロサンゼルスに落ち着きのんびりと平和な生活を送り出した時期でやはり家族とゆっくりと暮らしを送る中でこのようなアルバムが制作されたのも納得(44歳の時の作品)。この4年後、先日購入した"ハロー・ハービー"がリリースされるのですがやはりこの時期、本当に充分な程リフレッシュできたのがあの白熱のプレイにつながったのかと勝手に納得しています。

 

何となく最初はピンとこなかったのは早朝や午前中に聞いていたので何となくテンションが合わなかったのだと今更ながら思っています。仕事の終わりにちょっと軽く飲んだり、深夜ウイスキーなどちびちび飲みながら聞くのがオススメだと思います。

 

白人でありながらブルースが得意でひたすらスイング、分かりやすい奏法はジム・ホール等のスタイルとは一線を画し好みの分かれるところ。個人的にはバーニー・ケッセルも同様ですがどちらのスタイルも聞く状況で聞き分けたいところ。叙情的な旋律を奏でる楽曲も聞く時間帯、気分によっては良くも悪くも感じるので...たとえとして不適当かもしれませんがスタンダードなロックが好きかプログレが好きか... それくらいの違いがあるのかもしれません。

 

個人的にはムーディなテナー(テディ・エドワード)、とオルガン(ロン・フォイア)のイントロで始まる1曲目から良い雰囲気でハーブのミディアムテンポのどちらかというとオーソドックスなソロからテナー、オルガンとソロが続く"Empy Room"という曲に結構ハマっています、その後の2曲も好きですが... まぁ是非、試聴していただきたいアルバムです。それでは...

Man With the Guitar

Man With the Guitar

  • ハーブ・エリス
  • ジャズ
  • ¥900
マン・ウィズ・ザ・ギター

マン・ウィズ・ザ・ギター