レコードをめぐる冒険 (THE SUMMER KNOWS/ART FARMER)
こんにちはYamataiです。
邦題、"思い出の夏"、先週の新宿のディスク・ユニオンで購入した中の1枚です。ランクは掟破りのBでしたが訳があります。このアルバム欲しくてCDを高値でアマゾンで注文していたのですが待つこと2ヶ月... アート・ファーマーの隠れた名作と誉れ高い作品ですがApple Musicにもない状況でした。珍しい日本のレコードレーベルからのアルバムなので入手が困難なのはわかるのですがそれにしても...
しかし念ずれば通じるのか出会ってしまいました。しかしBランクとちょっと考えましたが値段はお約束の1000円を大幅に下回りしかも5枚買えば10%オフだったので購入。
音質はクリーニングしてかなりプチノイズは減少しました。Bランクでも盤質はそんなに悪くないのだと...
曲目です。
Side: 1
1. THE SUMMER KNOWS(思い出の夏)
2. MANHA DO CARNAVAL(カーニバルの朝〜「黒いオルフェ」)
3. ALFIE
Side: 2
1. WHEN I FALL IN LOVE
2. DITTY
3. I SHOULD CARE
B.バカラックのAlfieですが昔、田村正和のドラマ「協奏曲」の主題歌でヴァネッサ・ウィリアムスが歌っていたのを思い出します。美し曲です。ビル・エヴァンスもカバーしていたりします。あとタイトルのThe Summer Knowsも同名の映画のためにM.ルグランが作曲したバーラードで文句なしに美しい曲です。
全体が甘いムード音楽的に傾向もありますがDitty、I Shoud Careなどファーマー以外のプレーヤーの力量が感じられる決して甘いだけのアルバムではないのが判ります。ラスト2曲が絶妙なバランスを作り出しているのかもしれません。
このEAST WINDという日本のレコード制作会社、70年台半ば日本の経済が成長する伸び代があった時代に誕生したようです。日本人プロデューサーがアメリカのミュージシャンの作品を企画し商品化するという... 自動車会社がプラザ合意の後、海外に進出したのはもう少し後であり...
そう意味でかなり日本人の趣向に合わせた作品で聴きやすいのが納得です。フュージョン、AOR的なサウンドがもてはやされて時代にある意味迎合しているのかもしれません。
それにしてもアート・ファーマーのフリューゲル・ホーンはまさにバラードのための音色だと... メローで角の取れた音色、夏の終わりに哀愁が漂います。
このほかにEAST WIND企画のアルバムが3枚あるようですが入手出来ればラッキーですが... この種の運に関しては結構あると思うので出会う日が来るかもしれません。特に"Yesteday's Thought"はあったら即買いしたいものです。
実は一昨日、中野のDisk UnionでThe Summer KnowsのAランク盤を見つけました。買うのは踏みとどまりましたが値段は予算内...
どうしようか考えています。2枚あっても... でももし好きな人がいればプレゼントしてもいいしなぁと... 訳のわからない理由をこじつけて買いに行こうとしている自分に呆れています。