不朽の名作、いとしのレイラ(その4)
こんにちはYamataiです。
2枚目のB面、いよいよラスト4曲となりました。
アルバムは佳境を迎え名作レイラが登場しますがその前に2曲あります。
Little Wing
ご存知、ジミヘンの曲です。ウィットロックとクラプトンのボーカルの掛け合い良い感じです(この曲に限らずですが...)。ウィットロックのワイルドでありながらどこかメローなボーカル、クラプトンのボーカルと相性が抜群だと思います。デュエイン、クラプトンのギターもドラマチックな冴え渡りますが、やはり敢えて言うとボーカルが光る曲ではないでしょうか。
It's Too Late
チャック・ウイルスの作品。バディ・ホリー、オーティス・レディング等にカバーされている名曲。この曲も含めてアルバム内のカバー曲ですがテーマ(恋い焦がれる)に沿っていて全体にうまく馴染んでいる気がします。唯一のカントリー調の曲です。ウィットロックとクラプトンの"コールアンドレスポンス"と言われるいわゆる掛け合いのボーカルがここでも良い感じです。
"彼女は行っちまったー、もう遅いー... "と嘆きながら次、アルバムのテーマとも言える曲、そしてクライマックスに向かいます。
Layla
独特のギターフレーズはデュエインのアイデアだったようです。後半静寂なコーダの部分はドラムのジム・ゴードンが自分のアルバムの曲として温めていたメロディーであったものをクラプトンが気に入り懸命に説得し使用に至ったという経緯があります(本当は当時のジムの恋人、リタ・クーリッジの作ではないかとも言われています)。
このアイディアにウィットロックは反対だったと言われています。
皮肉な事に、この曲によってジム・ゴードンは後、長きに渡り莫大な印税が入ったのですが自身はドラックにより早逝してしまいます。この印税の取り分も含め彼の行動がバンドに解散の大きな要因であったとも言われています。
Thorn Tree in the Garden
アルバムの最後を飾る渋い曲です。ウィットロックの制作した曲で愛犬を手放した時の思いを綴った曲のようです。ボビー・ウィットロック、アルバムを通して非常に重要な役割を果たしていると思います。
ボビー・ウィットロック、デュエイン・オールマン、カール・レイドル、ジム・ゴードンとメンバーすべてが重要な役割を担い、最高のパフォーマンスを示したほんの短い期間の奇跡とも言える作品であると今更感じています(実際、デレク&ドミノーズはスタジオ制作のアルバム一枚のみで解散)。
当たり前ですがこの若き日のクラプトンの渾身のアルバム、レイラ、もし無人島に1枚しか持っていけないとしたら間違いなく候補の一枚です。
考えてみたら中2の頃からこのアルバムを聴いているので、そう考えると今だに色褪せない、いや新たな発見があることも驚かされます。
クラプトンに至っては私的な欲求、友人の妻を振り向かせるためにこのアルバムにすべてを捧げた。不純なのか純情なのか分かりませんが恋にトチ狂った男であったのが嫌というほど判るアルバムです(当時25歳なので...)
またウィットロックとの曲作りの作業が後のクラプトンの進化につながったことを考えるとこの彼の貢献度は計り知れません。
クラプトン本のご紹介。Laya制作の舞台裏が赤裸々に綴られています。
- 作者: ジャン・レイド,前むつみ
- 出版社/メーカー: シンコーミュージック
- 発売日: 2007/03/01
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 12回
- この商品を含むブログ (1件) を見る